生きて帰ってきた男 ‐ 小熊英二

生きて帰ってきた男――ある日本兵の戦争と戦後 (岩波新書)

生きて帰ってきた男――ある日本兵の戦争と戦後 (岩波新書)

小熊英二の父親小熊謙二の人生を眺めることで、戦前・戦中・戦後を描き出す。

小熊英二の時代解説と謙二の語りのバランスがよい。

中小企業勤務の人間などはひとつのところに長く勤めるのではなく比較的職を転々としていた様など、あの時代の一般市民の生活様式が非常に興味深い。

戦争に対する姿勢など、あくまで小熊謙二ひとりの価値観ではあるが、その時代の空気を感じることができる。